腫瘍内科とは
腫瘍内科とは固形がんに対する薬物療法(抗がん剤治療)に特化した専門家です。エビデンスに基づき適切に薬物治療を実施し、有害事象をマネージすることで、抗腫瘍効果を最大化することを目的に日々診療していています。 同じ癌種に同じ治療を実施しても、効果及び副作用は患者毎に異なります。現在がん治療の主軸になりつつある分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤も、投与された全員が効くわけではなく、その効果は限定的です。そのメカニズムを探求することで、今後のがん患者さんに還元できるよう、日々診療・研究に励んでいます。
【主な対象疾患】呼吸器悪性腫瘍(肺癌、悪性胸膜中皮腫など)、消化器系悪性腫瘍(食道、胃、大腸など)、乳がん、悪性黒色腫、神経内分泌腫瘍、骨・軟部肉腫、その他希少がん、原発不明がん
医学生・初期研修医等の見学希望者は随時受け付けています
腫瘍内科医の仕事内容はご存じでしょうか。幅広く腫瘍の勉強をしたい医学生・初期研修医・後期研修医の先生方の見学も随時受け付けております。1日もしくは半日の見学も可能ですので、ご希望の日程・時間帯についてご要望ください。当科見学時に併せて当院の初期研修制度や内科専攻医制度についても担当医師よりご説明いたします。
入局後の進路について
内科専攻医(卒後3・4・5年目)
当教室に入局した上で、奈良県立医科大学内科専門医研修プログラムによる専門研修を行います。専攻医は有給であり健康保険も整備されており、専念して研修を行うことができます。まずは内科専門医取得が目標となりますが、臨床腫瘍学会などの指導医(医局スタッフ)の指導のもとで、専門的な診断・治療の知識、手技の経験と習得が可能であり、各学会の専門医取得も次期目標となります。
後期専攻医の 3 年間の間に 日本内科学会が指定した 56 疾患群かつ160症例のサマリ作成が必要です。内科専攻研修において求められる「疾患群」に総合内科Ⅲ(腫瘍)の履修は勿論、当科は臓器横断的な診療を行っているので、短期間で多くの症例を経験することが可能です。
大学院(医学博士取得)
大学院 大学院生は高度な研究カリキュラムに入ることを目的としており、医局スタッフの指導のもとで臨床研究あるいは基礎研究の基本手技が習得できます。ただし内科専門医の取得を重視しているため、研修状況を踏まえて入学することになります。研究テーマの選定後は医学博士の取得を目標に本格的な研究活動に従事することになりますが、助教・診療助教・病院助教を兼任したまま研究と平行して臨床業務を行っていくこともできます
2023年奈良県立医科大学は、大阪大学と共に文部科学省【次世代のがんプロフェッショナル養成プラン】に採択されました。■下記クリックしてください■
専門医の資格取得について
・総合内科専門医
・日本臨床腫瘍学会・がん薬物療法専門医(腫瘍内科医)
・がん治療認定医
がん薬物療法専門医申請時において(医師国家試験合格後2年の初期研修を終了した後)5年以上がん治療の臨床研修を行っていること。申請時において臨床腫瘍学に関連した論文1編(共著可)
、および当学会での発表1編以上(共著可)を行っていること。等が申請資格条件となっています。血液内科、緩和ケア部門へのローテーション研修を行い、症例経験を蓄積することで、専門医試験の受験資格を得られます。
<問い合わせ先>
医局長 吉井由美 〒634-8521 奈良県橿原市四条町840番地
電話番号:0744-22-3051(代表) FAX番号:0744-25-7657
メール: yoshii.yumi(ここにアットマーク)naramed-u.ac.jp]